ももだよりMomo dayori
2021/12/01
ももだよりMomo dayori
2021/12/01
伊達市中心部から北上すると、宮城県との県境に位置する梁川町五十沢(いさざわ)地区があります。古くから柿の栽培が盛んで「あんぽ柿」の生産で有名です。農業生産法人種まきうさぎ株式会社は、梁川町五十沢地区で、柿や桃の生産から加工・販売までを手掛ける会社です。桃の圃場は3ヘクタール。あかつきやまどか、川中島白桃やさくら白桃などを600本ほど育てています。
種まきうさぎ株式会社代表の岡崎靖さんは農家の4代目。「畑にいるときは幸せ。穏やかな気持ちになる」と話す岡崎さん。生まれ育った場所で増えていく耕作放棄地や、生産者の高齢化と農家の後継者不足などに心を痛め、耕作放棄地を借り上げて桃や柿を栽培しています。これにより地域に雇用が生まれ、農業ビジネスの人材育成も担っています。また新規就農を目指す若者のために空き家を借り上げ提供することで、地域の空き家対策にも貢献しています。
桃の栽培には、土壌に天然腐植質資材の恵土(けいど)を使用しています。土が元気になり品質や収穫率が上がるそうです。仕立ては弱剪定でのびのびと育つ大藤流。1本の樹には800〜1000個もの実がなるそうです。岡崎さんが目指すのは「安心・安全でおいしいもの」。農薬や化学肥料などに頼らず生産されたものが受けられる「有機JAS認証」にも挑戦しています。
桃の加工品に取り組み始めたのは平成23年から。加工された商品は伊達の産品として、道の駅や高速道路のサービスエリア、インターネットなどで販売しています。旬のおいしい桃を、おいしさそのままにギュッと閉じ込めたコンポートや、みずみずしい桃の香りが広がるジャムなどに加工することで、季節を問わず伊達の桃が味わえるようになりました。さまざまな角度から、伊達の桃の新しい楽しみ方を提案している岡崎さん。新商品は?と尋ねると「ありますよ」とニッコリ。どんな商品が生まれるのか、乞うご期待です。
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