ももだよりMomo dayori

2021/12/01

枝並農園

桃を育てて60年以上

伊達市保原町の枝並農園は果樹農家として約60年の歴史を有します。古くは養蚕と併せて馬や自動車を使い荷物を運ぶ運送業を生業としていたため、今でも近所の人からは馬車屋さんと屋号で呼ばれることもあるそうです。戦後、専業農家となり、現在約2ヘクタールに栽培する桃は10数種類ほど。加工用の桃の栽培に始まり、時代と共に生食用へと変わりました。現在は栽培本数の約半数を人気の高い「あかつき」が占めています。

 

ふくしまのためにできること

5代目の枝並孝宏さんは農林水産省の職員でした。東日本大震災直後はふくしまの桃が原発事故の風評被害で、「都内で売れなくなっているのを目にしてガッカリした」と話します。その後異動になり、仙台市の津波被災農地の復旧計画に携わった時に、仙台市の農家の方々のあきらめない姿勢に出会います。自身も「ふくしまのために何かやらなければいけない」と感じ、2017年に農水省を退職。実家の農園を継ぐことを決意しました。

 

 

減農薬と有機肥料

枝並農園では太陽の光がまんべんなく当たるような剪定を心がけ、安心して食べていただくために減農薬にも取り組んでいます。肥料はミネラルや有機肥料を使用。葉面散布には天然由来のアミノ酸や微量要素が豊富に含まれたにがりなどを使い、葉の光合成を促進させることで甘い桃になるそうです。また適切な管理により、早取りせず、できるだけ樹上で完熟手前まで育てています。枝並農園の桃は「甘くて、味が濃い」と評判です。

 

 

伊達の桃が地方と都市をつなぐ

「果物を食べる若い人が減っている」と孝宏さん。若い世代の果物離れを危惧しています。贈答用の最高級な桃も、箱売りではなく数個単位で買えるようにすることで、消費者が手にしやすくなるよう販売の仕方も工夫しました。目標は消費者の裾野を広げること。「おいしいものだからこそ、たくさんの人に食べていただきたい」。ネット販売にもチャレンジしたいと考えています。おいしい状態で都市の食卓へ。伊達の桃が地方と都市をつなぐ架け橋となりそうです。

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