福島県内で生産される桃の出荷の多くを担っているJAふくしま未来。各地域で収穫された桃を、その地域の共選場で選果したのち市場へ出荷されます。伊達市内には3ヵ所に桃の共選場があり、そのうちの1ヵ所が「東部広域共選場」です。共選場は桃をはじめ、地区の農作物を選果し出荷する場所ですが、その役割は選果だけではありません。
桃の安定した生産を目指して
「東部広域共選場」で桃の営農指導を担当する和光拓哉さん。
営農指導とは、生産者への栽培や販売・経営の指導を行ったり、気候状況や市場の情報提供などを行うこと。定期的に巡回し、技術指導の機会を設けており、その年の気候を踏まえてどの時期にどういった対策が必要か、新しい品種や栽培技術などの情報提供も併せて行います。また台風や豪雨、猛暑など作物に影響が予想される場合には、事前に注意喚起を促します。
生産者から相談を受けることもあり、品質改善や、農業機械を導入する際の補助金のことなど多岐に渡ります。色づきが悪いと予想される時は、いつ反射シートを敷くのか、肥料も様々なものがあるので品種や栽培方法によって合うものを提案する、農薬の散布時期など、生産者から求められることに細やかに対応することを心掛けているという和光さん。
今後は、新しい技術や機械の導入など営農指導の中で、より少ない力で生産力をあげる省力化を目指しています。JAふくしま未来では、土壌分析センターを設立し、土壌診断から栽培の一貫した指導を行っていく予定です。より高い品質で安定した桃を出荷するために、生産者と共に桃栽培の向上を続けています。
桃の品質を管理する
共選場の役割は、基準を定めることで安定した品質の桃を出荷することです。
福島の桃といえば、桃のギフト箱に「光センサーもも」と書かれているのをよく見かけますが、その名の通り光センサーで糖度を測り基準を満たした桃のことです。伊達市内の共選場でも光センサーを導入しており、糖度や、着色、大きさごとに選別され出荷します。
そこからさらに品質の良い桃が、「伊達の蜜桃」「蜜姫」として出荷されます。その数、出荷された桃の0.1%。糖度13度以上、とろけるような甘さに果実も肉質がきめ細やか、見た目も美しい逸品です。
一桃一会のコンテンツ「美味しい桃が届くまで」では、桃が収穫されてから市場に出回るまでの共選場の仕組みを紹介しています。桃の出荷時期に「東部広域共選場」を取材させて頂きました。
伊達市のふるさと納税返礼品にもなっています。
JAふくしま未来『伊達市産桃』の返礼品ページはこちら